三陸・山田のいっぷく

いっぷくについて

三陸・山田の新鮮な海の恵みと
四季折々の彩り豊かな旬の食材が織りなす
ハーモニーに舌鼓。

いっぷくの仕事は早朝、山田の魚市場から始まります。
その日の魚を、その目で見極め、確かなものを選んで仕入れています。
山田の海を知り尽くした漁師たちが水揚げした魚介を抜群の鮮度のまま充分に手を尽くし最高の一皿に仕立てます。
そこに込めるのは海の恵みへの感謝の思い。
それが、海の街で海と共に生き、古くから舌の肥えた地元のお客様を相手に仕事をしてきた、いっぷくならではの味覚の源です。

いっぷくの魚

三陸・山田は海の街。
穏やかな山田湾では、おびただしい数の牡蠣や帆立の養殖棚が並び、山田ならではの風景を生み出しています。湾外には好漁場と言われる三陸の海が広がり、多種多様な魚介が季節の移ろいとともに見られます。その豊かな海の恵みこそが、いっぷくの原点です。

伝統と、旬と、未来と。

食を通じて、持続可能な未来図を描き、伝えること。
それが、いっぷくの使命です。

伝統的な食文化を守りながら、時代に即した発想を探し続けることは、料理人であるわたしたちの大きな使命であると考えます。あくなき探究心を持って、お客様へご提案します。

高級魚に分類されるものばかりが魚ではありません。中には地元だけで食べられる様な隠れた食材も水揚げされます。海の街の店だからこそ、いっぷくはそうした水産資源を大切にします。

食材があってこそ、初めて私たちの仕事があります。生産者さんとのコミュニケーションを積極的に心がけ、一次産業の現場をお客様に伝えることも、いっぷくの仕事だと考えています。

一皿の背景には、人、伝統、文化、自然環境、そして未来につながる命への願いが込められています。それらを懇切丁寧に解釈し、食を通じて、お客様とともに豊かな明日を作りあげます。

いっぷくは遡ること今から二代前、現代表の純の祖母が開業した小料理屋がはじまりです。
その頃には海の味わいを知り尽くした浜の男衆や、一味違った食を求めるお客様で賑わったと聞いています。
それからも、気の置けない仲間が集う賑やかな街の居酒屋として愛されてきました。

2011年3月11日の東日本大震災では、津波により店舗がすべて流出。休業を余儀なくされました。
しばらくしてプレハブの店舗を建て、地元のみなさんはもちろん、復興工事や復興支援などで全国、広くは海外からも多くのお客様が訪れる様になりました。

そうした様々なお客様のニーズにお答えしたり、他の地方の食文化のお話や新しい考え方に触れるうち、これまでとまったく異なる手法でお客様をおもてなしする考えが芽生えてきました。
それは単に料理を提供するだけではなく、一皿の背景や食文化を深く考え、その料理にどの様な意味を持たせるのか、といった食にじっくりと向き合う姿勢であったり、水産や農産物の生産現場への関心の高まり、そして何より愛すべき故郷山田をいかにして未来に繋げていくか、という思いでした。

2016年1月27日、和味味処いっぷくとして現在の地に再開してからは、地域に根ざした味処としてはもちろん、盛岡への出店などを通じ、山田の魅力を発信し続け、また、広く岩手の素晴らしい食文化と食材を用いた、より魅力的なサービスを展開しています。

いっぷくは、これからも山田のいっぷく、岩手のいっぷくとして、みなさんのご期待に応えてまいります。